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Forbidden love

第6章 籠の中


翌日

「ん…ッ…あれ?」

泣き疲れて眠ってしまったのだろうか、私はソファーの上で横になっていた

ふと、起き上がると私の体に掛けてあった毛布が床に落ちる

「これ…」

誰かが掛けてくれたのだろうか....

ぎゅっと毛布を握りしめる

ーーーーーーーーーーーーーー

「ルキくーん、ご飯まだ~?」

私が廊下を歩いていると、一つの部屋からコウくんの声がする

電気の眩しい光に目を細めながら私はその部屋を覗く

すると、その部屋の真ん中には大きなテーブルがあって、そこには美味しそうなご飯が並んでいた

「コウ!お前は早食い過ぎんだよ!
もっと、味わって食え!」

「だってー、ご飯目の前にすると食欲が収まんないんだもん」

隣にはユーマくんも居て、みんな朝食を取っているようだった

なんだか、初めて見る光景に私は驚いた

私の周りは堅苦しい大人達ばかりだったからかな

「おい」

「わぁ!」

後ろから突然話しかけられ、私は身をひく

「え、ルキくん....」

話しかけてきたのはルキだった

彼は片手に料理の乗った皿を持ち、扉を開ける

「何をやっている。早く入れ」

ルキくんは部屋に入り、テーブルに皿を置く
それを見てコウは直ぐフォークを皿に伸ばす

私はくすっと笑う

すると

「ねぇ....君がレナさん?」

「!」

先程ルキが来た方向からもう1人歩いてくる

彼はみんなに比べて小柄で腕の包帯が目に付く

「はい、そうです。あなたは....?」

彼は少し微笑み、私の髪に手を添える
冷たい手に私は少しびくっとする

「俺は....アズサ。寝癖....可愛い」

アズサと言う彼はなんだか羨ましそうな目で私を見る

「あー!アズサくんダメだよ!」

突然コウが部屋から出てきて、私とアズサを離す

「コウくん!」

「レナちゃん起きてたの!....って」

コウくんも私の頭を撫でる

「すっごい頭。寝癖くらい直しなよ〜」

「えっ!//」

廊下の鏡で自分を見ると凄い髪が乱れていた

「いつも...メイドさんが直してくれてたから..」

寝る前も起きた後も、即座にメイドが来て私の身だしなみを正してくれる
それが私にとって当たり前だった

「あー...なるほどね」

コウはうんうんと頷き

「ルキくんー」

コウは椅子に座るルキに手招きをする
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