第6章 籠の中
レナはルキに提供された部屋に居た
そこは、女の子らしい可愛い部屋で、ピンクや白の家具が多かった
見るかぎり、この家の物はかなり良い物を使っているようで、私は彼等の事を少し不思議だと思った
(無神....なんて聞いたことない....)
ひょんなことからここに連れてきてもらったけど....本当に彼等の事を信用してもいいのかな....?
ーーーお前は、生け贄の花嫁....
シュウの言葉を思い出す
あの場所でルキくんに止められなかったら、きっと私は....
『死んだら....何も残らない』
彼の言葉は私の胸を刺した
でも、生き続けて、私はこれからどうすれば良いんだろう
父の顔が浮かぶと私は心のどこかで、もう諦めてしまう
結局、私が出来る選択は、彼等に血を与える以外無いのだ....
「ッ....」
もう....私は誰を信じていいのか、分からない....
レナの目からは次々と涙が溢れる