第5章 無知
「お客さん?」
彼は不思議そうに馬から降りる私を見つめる
「あ、えっと....」
「あぁ。彼女は少し道に迷ったらしい、だから暫くここで預かる。世話を頼むぞコウ」
コウと呼ばれた彼はルキの話を聞きき、「へぇー」と言って私の手を握る
「えっ//あの....」
驚く私を他所に彼は話を進める
「俺はコウ♪よろしくね」
優しく微笑む彼は冷えた私の心を温めてくれた
「私は、夜崎 レナです
こちらこそよろしくお願いします」
「えっ....」
彼は私の名前を聞いて驚いた顔をする
「コウ」
ルキが名前を呼び、彼ははっとしてまた笑顔に戻る
「レナか、いい名前だね♪
ちょっと驚いちゃって、ごめんね」
そう言って彼は私を屋敷の中に誘導する
彼の驚きは夜崎という名に対してだろうか....それとも....