第25章 すれ違い
朝になっても、昼になっても
私の視界は暗い闇をうつしている
虚ろ虚ろに思い浮かぶ皆の姿を想像することは出来ても、この瞳に映すことはできない....
眠るという感覚すらも朧気で....
「....ッ....」
けれど、隣で眠る愛しい彼の温もりが私を落ち着かせてくれた
視力を失い、記憶もない私を彼は見捨てずにこうして共に居てくれる
はっきりとしていなくても、彼を信じる事は出来た
けれど....不安じゃないといえば嘘になる
今の私は、彼の知る私と遜色ないだろうか....
私の言葉が彼を傷つけてないだろうか....
思いあっているからこそ2人の間には、愛情と共に不安が益々募っていた
本当は....私は全てをーーーーー