第3章 「 etoile エトワル☆」
「太輔おはよっ!!」
ニッコリといつものように宏光が愛らしい顔で近づいてくる
「あぁ、おはよう」
「なに、疲れてんの?昨日はあの客と?」
「ん?・・・・・・あぁ」
気だるそうに答えた
「・・・・・・」
ソファーに足を開いて座り、不機嫌にタバコを吸ってる太輔を不満そうに見つめる
「なんだよ、その顔。しょーがねーじゃん?客なんだから」
「わかってるよ。今日は店はねたら一緒に帰ろ?」
宏光は諦めたように何とか笑顔を作って言った
「あぁ、わかったよ」
そこにマネージャーの横尾が見慣れない男を連れて来た
「太輔おはようっ!!珍しく早いね?あ、そうか今日はミーティングだもんな」
横尾はよく気がつく従業員の頼れる兄貴のような存在だ
「この子、今日から入店の裕太。よろしくね!!」
「よろしくお願いします」
横尾の後ろからペコリと頭を下げた
「裕太、こっちが太輔。うちのナンバー1だから仕事教えてもらってね」
「ちょっ!!止めてよー、仕事教えるとか、そう言うの苦手だって言ってんじゃん。教育係なら他にもいるでしょ?お前やれよ」
隣に座っていた宏光は急に振られて目を丸くしている
「こっちが宏光。まぁ、太輔の右腕ってところかな?」
「よろしくお願いします」
裕太は宏光にも挨拶をした