第2章 「プロローグ」
「あぁ・・・太輔・・・あいしてる・・・」
「おれの方が・・・あいしてるよ」
バカな女。どいつもこいつもみんなバカばっか。
愛してるなんて薄っぺらい言い方で自分の存在意義を確認してるだけで、辟易する。
それでも。
ことが終わって女を腕枕しながらでも営業は怠らない
「浮気なんか絶対すんなよ?お前は俺だけのもんなんだから。わかった?」
女は満足げに頷いた
こんな女に金貰ってる俺はもっとバカかな?
俺は新宿のホストクラブで5年前から働いてる
こうやって女を抱くのも仕事の一つで。
そうやってナンバー1の座を手に入れてきた。
それをよく思わない奴らもいるけど
この世界はナンバー1になった奴が勝ちなんだ
ただ、手にした物の引き換えに女どころか人間すら信用できなくなってしまったけど。