第8章 「発動」
~次の日~
「おはよう、裕太……昨日お前、太輔にくっついて行きやがって!!罰金だからな」
「あ、はい。すみませんでした」
そこに、出勤してきた宏光が
「おはようございます!!横尾さん昨日はすみませんでした。太輔、今日はちゃんと来ると思うんで」
「おお、ご苦労様!!ウチのナンバー1はご機嫌なおった?」
「はい」
裕太はばつが悪そうに傍のソファーに座っていた。
「裕太、ちょっと」
宏光が裕太を更衣室に連れて行った。
先に、声を発したのは裕太だった。
「昨日は、ごめんね。俺……」
「もう、いいよ。大丈夫だから、気にしないで」
「でも」
「本当に大丈夫だから」
それ以上は言い訳みたいになりそうで何も言い返せなかった。
太輔はどうかしてる。
宏光くんに見せ付けるように、あんなことして、一体何を考えてるのか?
俺に腹を立てたにしても、どう考えてもやり過ぎだ。