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HQBL * 猛 禽 類 の 想 う こ と

第4章 せんこう、がんこう【前編】






隠し通せる訳がないとは思う。


――だけど。

うちの主将は伊達じゃない。


そう思い、木葉は黙って見守ってみることにした。













「――あの、木兎さん?」

「な、なに」



木葉と話をした翌日から、彼が予想していた通り、木兎は赤葦となにやらギクシャクしている様子だった。

木兎はといえば。
赤葦を見る度に、“あの衝動”が芽生えて仕方がなかった。



――やっべぇ……


赤葦にキスしたい。





キス、したい。



この数日間、なんとか我慢してきたつもりだった。だけどそれも既に限界にきている。

好きだと自覚してから、木兎の目には赤葦がひどく性的に見えてしまうのである。
――でも、我慢すると決めた。

今は言わないと決めた。


決めたはずなのに。



「最近調子悪いみたいですけど、大丈夫ですか」


そう聞いてくる赤葦を、木兎は舐めまわすように見てしまう。
そんな自分に、ひどく罪悪感を覚えた。





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