• テキストサイズ

HQBL * 猛 禽 類 の 想 う こ と

第3章 君心地、春心地。







「木兎光太郎。うちの2年のスパイカー」




木兎光太郎。

その名前に、赤葦は心当たりがあった。



だけど、思い出せない。


なんだったかな。






「すんませんん!!先輩!!ランニング行ってきたっす!」


しばらくすると、汗だくになった木兎が体育館に現れた。その時はもう他の部員はスパイク練習に入っており、赤葦は今日来ていない控えセッターの代わりに、スパイク練のボール出しをしていた。

……なんか、いちいちうるさい人だな。


赤葦はそう思いつつも、先輩相手にトスを上げていた。




……そして、何故かその先輩は、赤葦のトスの列にいたのである。



「……お前、1年?」

「はい」


―――これが、木兎と赤葦のファーストコンタクト。

木兎はにやっと笑うと、赤葦に山なりのボールを投げて言う。







「高めに頼むな――――――」








なぜだろう。

さっきとは違い、低くなったその声に―――少しドキッとしてしまう。






/ 55ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp