第2章 おまえとこれからも
「よっしゃ!もう1本いくぞー!」
「またですか、休憩させてください」
木兎のやる気に付いていけない、と言っているような態度の赤葦は、もう既に20本以上木兎にトスを上げていた。「オーバーワークは身体に負担かけるだけですから」と、今度こそ休憩することを強く勧める。
すると木兎は、ぶぅーっと頬を膨らませつつ、マネージャーの用意していたスポーツドリンクの入ったボトルを手に取った。
「赤葦のケチ。俺まだいけるのに」
座りながら開けている窓からの風で涼む赤葦に、ぼそっと木兎が文句を言うと、すかさず彼は「ダメです。休憩です」と言い放つ。
木兎は、赤葦のこういうところを気に入っていたりするのだ。