第1章 ☆徳川家康☆ ~幸福な道~ /連載中
『きゃっ・・』
『お前は信長の側女であろう。お前を使って織田をおびき寄せる』
俺の目の前に広がる光景に無我夢中で走り寄る。
刀をぬいて綾に今切りかかろうとしているのは大柄な男。
-キン!!-
小太刀で応戦した俺は相手を睨みつける。
太刀筋も間合いもなってないこの男は誰だ。
ぬかるみで転んでいる綾をかばいながら、なおも殺意をむき出しにしてくるこいつは綾を狙ってきた。
『この女に触るなって言ったはずだ』
何度も切りかかってくる刃をはらい推しては攻防する俺に大柄な男は
『っくそ!! 覚えてろよ!!!!!』
-そう言い残して暗闇に走り去った