第1章 ☆徳川家康☆ ~幸福な道~ /連載中
こんなこと、、、誰にも話したことなかったのに
思わず綾に話続けてしまう。
じっと聞いていた綾が俺の目をまっすぐ見ながら
『家康さんは誰よりも強いです。。
そんなに小さいうちから人質になって、自分の国を
守るために耐えて耐えて・・・
たった一人で戦ってきたんでしょう?
そんなに強い人そういません。
・・・だから、そんな風に自分を攻めないで・・・』
そう言い、再びうつむく。
綾の頬を傷だらけの手でさわり、そうっと涙をすくう。
『何、訳のわかんないことばかり言ってるの。
弱いからこんなことになっているんでしょ。。
・・・綾といると調子くるう・・・』
そう言って両手で綾の頬を包み俺たちは見つめあった。
『見舞いにきてやったぞ!!』
無遠慮に襖が開けられた。
振り向いたと同時に政宗さんが顔をだす。
にやにやしながら政宗さんは重箱を俺の目の前に広げた。
『好きなだけ食って早く体力をつけろよ』
差し出されたお皿を受け取り、口にする。
-まったく。わざと声をかけずに襖をあけたな
そう毒づいてやりたい気持ちを抑えありがたくいただくことにした。