第1章 ☆徳川家康☆ ~幸福な道~ /連載中
俺は3歳で母親から引き離された。
6歳で今川の人質となる道中、継母方の裏切りにより
手違いで尾張の織田家へ送られそのまま幼少期を過ごした。
そこでまだ元服前の信長様と出会い人質の身でありながら
可愛がってもらった。
しかし、8歳の時、今川が信長様の義兄を捉え俺は交換条件の人質として今川が治める駿府へと移ったのだ。
駿府での扱いは酷いものだった。
思い出すだけで体の底から怒りがわいてくる。
俺が今川方へ引き渡される時、信長様は俺に
『のう、竹千代(家康の幼名)。今のお前はその命を差し出す以外何ができる?』
『・・・。』
『非力な貴様は、その命を持ってでしか国を守ることしかできぬ。
いいか、よく聞け。
いつかおれが今川を攻めお前を自由にしてやる。
その時が来るまでじっと待ち、力をためておけよ』
そう約束していた。
俺はどんなことにもじっと耐え、書物を読み漁り、武術、弓術、兵法と何でも身につけた。
そして、桶狭間での合戦にて俺は自由の身となったのだ。
その時、二度と誰にも屈することはしない
そう、固く誓ったのに。。。
それなのに俺はまだこんなにも弱い。