第1章 ☆徳川家康☆ ~幸福な道~ /連載中
俺が意識を取り戻してから数日。
身体が起こせるようになったので、今回の事の顛末と報告を兼ねて城へ向かう意向を信長様に伝えた矢先…信長様 自ら俺の御殿へとやって来た。
『この度の失態…大変申し訳ありませんでした』
そう、頭を下げる。
明日、城へ出向き捉えてある者達へ尋問し報告に行くと伝えると…
『来なくてよい』
そう、、突き放された。
『そんな身体で俺の役に立てると思うのか、貴様。』
『今は、その身体しっかり治すことだけを考えよ』
そう、言うと 俺の部屋から出ていった。
―くそっ…。
今回の失態と己の不甲斐なさが日に日に俺を焦らせる。
一日でも早く回復し、挽回しなければまたあの日々の繰返しだ。
あの日、今川が敗れ解放されたあの時
もう二度と誰にも屈せず…俺の領地を、民を、仕えてくれている家臣たちを必ず俺の手で守っていくと誓ったんだ。
術を身につけ領地を拡大し、この乱世の中をやっと生き抜いてここまできたのに無様にも俺は…奴らの罠にはまりまた信長様に助けられた。