第1章 ☆徳川家康☆ ~幸福な道~ /連載中
― ぎゃーっははっ
下品な笑い声で俺は目が覚めた
― 苦、、、身体が鉛のように重い…
自分の身に何が起きたか…思い出そうにも全身の痛みがこの冷えた身体にじわじわ響き思考を邪魔する…
意識が朦朧としてまた目を閉じてしまいそうになった… その時
―綾?
そこにいるはずのない人と目があった。
―また、そんな顔して…いつもみたいにへらへらしていれば…それなりに可愛いのにな
それでも尚、俺に向けてくる心配そうな瞳が夢なのか現実なのかどうでもよくなってきて…
だけど死ぬ前に仏がみせてくれている幻ならば不自由な手を解放したくて
(か…た…な)
そう、要求した。
スッと合っていた瞳が見えなくなり、やはり幻だったのだと…なんだか可笑しくなった。