第1章 ☆徳川家康☆ ~幸福な道~ /連載中
- 何かがおかしい
いつもなら綾がきてもいい頃なのに。
今日は静かだ。
逃げた?
いやいや、管理は厳重だ。逃げられるはずはない。
まさか、病にでもかかって床に臥せっている?
家康は自室で本を片手にうろうろしていた。
すると、さっと人の気配がしてやっと来たかとほっとしたのもつかの間 かけられた声にまた胸騒ぎがした。
『失礼いたします。 家康様よろしいですか?』
あまりここには来ない女中がそう声をかけると返事をするのも忘れふすまをあける
『何』
- 早く報告して
『申し上げます。実は綾様が・・・』