• テキストサイズ

六つ子+溺愛妹

第3章 売られた喧嘩は買う主義なの!


『………うっ』

十「あ!あや子目覚めた!?」

一「…大丈夫なの?変な薬でも打たれた?」

酷いめまいから目を開けると、一兄と十兄がいた。二人ともボロボロ。まわりには結構な人数の奴らがいるし、倒される度にニヤニヤしながら建物の中から人が補充されている。

『い、一兄。十兄』

これは明らかに負け戦だ。

「あはは!だから言ったのにさー。」

後ろは壁。つまりは逃げられない。

『……私も…』

……立てない。

「無理無理。君は今薬でまともに動けないよー。でも大丈夫。君には怪我はさせないよー」

私がスタンガンで気絶させられた時に、何かされたようだ。部屋から出た後、めまいを覚えて倒れたのを覚えている。

『……一兄。十兄……』

一「……あや子はそこにいて。大丈夫だから。」

体中傷だらけの一兄。

十「うん!大丈夫大丈夫!」

十兄は頭から血が出ている。どう見ても大丈夫ではない。

『…………十兄、一兄連れて逃げて!十兄の足なら…』

一・十「「だめだ!」」

『………っ。私は薬で動けない!だったら二人だけでも…』

一「…妹を残して俺らだけで逃げたってなったら、まず兄さんたちに殺されるよ」

十「うん!僕らお兄さんだもん!」

「へー愛しき兄妹愛だねぇー。じゃあ、そろそろパーティも終盤に入ろうかなぁ。その後のお楽しみもあることだしね。」

建物から出てきた男達は一兄たちの何倍も大きい。

『一兄…十兄…お願い逃げて……』

私がミスを犯したんだからそれの尻を拭うのは私1人でいい。だから……

「ちげぇな。下のもんのミスは上の俺らが拭うべきだ。そうだろ?」
/ 103ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp