第3章 売られた喧嘩は買う主義なの!
☆☆☆
トト子ちゃんの演技が終わり、兄弟でトト子ちゃんの元へ向かった。
チョ「はいこれ!あや子から。今トイレ行っててさ。代わりに俺が」
「 えっ!?あや子ちゃんを一人にしたの!? …私たちの高校最近不良が出入りして。それで体育祭の練習もできなかったの。一応先生達も見張ってるんだけど……不良かどうかなんて見て判断なんか出来ないし…」
おそ「そいつらって………こういうの持ってない?」
「そう! なんでおそ松くんが持って………みんな!?」
───────
『……………うっ…………』
後ろ首に痛みを感じ、私は目を覚まし、気絶させられる前のことを色々思い出した。私は手を後ろに拘束されており、どこかの使われていない建物に閉じ込められたようだ。
『…ここどこ?携帯も取られてるし。あーこれトド兄と一緒に買った服なのに。埃くさくなったらどうしてくれんの!』
……声が虚しく響く。というかお化けでそう。今何時?窓がないからよく分からない。
「あ、起きたんだー。あや子ちゃん♡」
部屋に入ってきたのは3人組。
『……………なぜ私の名前』
「君結構有名人なんだよ。それにしても可愛いよねー君。本当に高校生?」
『………ここはどこ?私を人質にしても大して意味は無いと思うけど』
「へぇー可愛いだけじゃなくて頭もいいんだー。」
「これが松野の妹か。最近あいつが嗅ぎ回ってるって専らの噂だからな。警告でもしとくか」
……どの松野さん?私の兄って6人いるからね。
「俺達あいつにちょっと借りがあるんだよね。」
まっ、つまり兄さんの誰かにフルボッコにされ、仕返しをしようにも兄さんに敵うはずもないので代わりに妹でってことか。あーやだやだ。いい迷惑。
「そんな目で見ないでよ。たってきたじゃん」
…顔がきもいいいいいい!!
「君を好きにしていいって言われてんだよねぇ」
……目がマジだ。…仕方ないよね。
「可愛い顔がなく所も見たい…」
『できんの?好きに』
「……は?」
『今まで私を好きにできた人っていないんだよねぇ。』
それから数十分くらい経ち………
「あや子さまぁ!!もっと蔑みください!!」
フッ。吐き気がするぜ。…ってカラ兄じゃないけど。小さい頃誘拐されたりとか、言い寄られたりとかし過ぎて身についてしまった防御術。
『さて、ここから出ようかな』