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六つ子+溺愛妹

第3章 売られた喧嘩は買う主義なの!


チョ「ただいまー」

一「…」

一兄が私をじっと見る。私がおそ兄にされているこのおんぶ状態に疑問を持っているのだろう。

『おそ兄ありがとう。もう大丈…わっ!!』

おそ兄は何も言わず私の靴をぬがし、2階へと上がっていった。

『ちょっ……おそ兄!?』

おそ兄は私の部屋へと入り、私を布団の上に下ろした。

おそ「………んで?なにか言うことがあるんじゃねぇか?」

私の前に座るおそ兄。その顔はいつもの飄々としたかんじじゃない。……怒ってる顔だ。

『…………まずはここまで運んでくれてありがとう。』

おそ「それな対してどういたしましてだ。」

『……………』

おそ「……………」

………ち、……沈黙が痛い……。おそ兄をちらっと見るとまっすぐと私を見ていた。

『…………おそ兄に相談せず決行したのは……明日トト子ちゃんの体育祭があるからで………早く解決しなきゃって思って………』

おそ「………はぁー……」

大きくため息を付き、頭をかくおそ兄。

『………?』

おそ「じゃあまず聞くが、その腹どうしたんだ?」

『………これは……その』

……………気づいてる?いや……大丈夫。ここさえ乗り切れば……

『………何ってさっきやられた傷…』

おそ「ふーん。あいつらがそんなヘマするとは思えないけどな。最後のヤツだって俺がやってなくても一松のやつがぶちのめしてただろうし。」

『…………………あ、そうだった。落ちたんだよ階段から』

おそ「お前が階段から?仮にそうだとしても普通受身ぐらいとるだろ。それに階段から落ちたなら手や足に傷がないのはどうしてだ?」

自分の足や手を見る。確かに綺麗なままだった。

『……さぁ?たまたまじゃない?そんな事もあるでしょ。慌ててたしね。』

おそ「……ふーん。じゃあ、次の質問。十四松の様子がおかしいって気づいたのはいつからだ?」

『ちょうど1週間くらい前かな。トト子ちゃんの体育祭の話をした時。なーんか変だなって。そうしたら今日十兄のお腹に痣があるのに気づいてさ。それで。』

おそ「……変だなと思ってから1週間、お前が何もしなかったって言うのか?」

『………そうだね。野球部で何かあったのかなってくらい。今思えば行動を起こしておけばよかったって思うよ。』

おそ「……じゃあお前は…」
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