第2章 高校生になりました
カラ「フッ。今日もいい1日だったぜ。」
『おかえりーカラ兄』
カラ「ほかの兄弟たちはいないのか?」
『一兄がここで寝てるからそれ以上こっち来ない方がいいよー』
カラ兄がそっと机のしたを覗く。
「…フッ。愛する弟と妹が仲睦まじくて俺は今日も輝いているぜ!」
……………んー。よく分かんないからとりあえずスルーで!
『お腹空いてない?一兄がこの状態だから動けなくて』
「そうか。足はしびれてないか?腹は?」
『うん。足は大丈夫。お腹はね、鳴ってるの』
「じゃあ、お前のぶんも持ってくるな」
頭をくしゃと撫でるカラ兄。いつもあんなだけあって、たまにこうなると破壊力抜群だよね。
『……………カラ兄って実はけっこうモテてそう』
カ「そ、そうか!? …フッ、カラ松ガールが放っておかないわけだ…」
一「うるさいクソ松」
…あ、起きた。のっそりと机の下から出てきて、カラ兄の顔を殴る一兄。
一「おい、クソ松。俺の分も持ってこい」
『私持ってくるよ……』
一「いい」
一兄が顎で部屋の外を指した。お前が持ってこいという意味だろう。カラ兄が殴られた頬を抑えながら部屋を出ていく。
『起きてたの?』
「………………寝てた」
『ふーん』
そして私の後ろに座る一兄。だから一兄に寄りかかるような形になる。
一「……クソ松のせいで目覚め最悪」
『まあまあ。今日唐揚げだよ。一兄好きでしょ?』
一「………………」
帰ってきた時も思ったけど、いつも以上に覇気が無い一兄。
『とう!!』
一「…………!?」
私は一兄に勢いをつけて体当たりをした。
一「………痛いんだけど」
『あはは!さっきの仕返しだよ。』
一「…………はぁ」
明らかに迷惑そうな顔をする一兄だけど、大抵そんな顔する時は嫌がっていない。素直じゃないもんねぇーこのお兄さんは。私はコツんと一兄の頭に自分の頭をぶつけた。
『大丈夫だよ。 一兄は一兄なんだから。』
一「……………何の話」
しらばっくれるもんなーこの兄さんは。
『べっつにーただ、駅前に猫カフェ出来たから今度行ってみないって話しー』
一「…………………行く」
……やっぱり猫カフェの威力半端ない。
一「……何ニヤニヤしてんの」
『べっつにー。元気が出てよかったなーって』
一「………………」