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【アル戦】あの日見た夕日

第3章 自由とは愚かなり。



真っ直ぐで 宝石のように綺麗な瞳に見つめられると心が安らぐ。私の意志がどうであれ 立場がどうであれ……アルスラーン様が望むのならそれに答えたい。



『…私のことは姫ではなく 名前で呼んで下さい』


「名前?」


『…友というのは 何でも気兼ねなく話せるものだとテトに聞いたわ。姫と呼ぶのは 気兼ねなくじゃないでしょう?』


「…!それなら 私のことも名前で呼んでくれ!」


『ふふっ。分かったわ』



私がそう答えると アルスラーンは幼い子供のような笑みを浮かべた。瞳を輝かせ ほんのり頬を赤らめている姿は まるで子犬のように見えた。



「明日ダリューンに話そう!ヴァフリーズにもだ!きっとみな 喜んでくれよう」


『私もテトに話さないと。友だちが出来たと言ったら きっと喜んでくれるわ』



あ…でもテトのことだから 休まずアルスラーンと話していたことを怒るかもしれないわ。テトは私に甘いのだけど こういうのに対しては厳しいのよね…。

私の体の心配をしてくれているのは分かるけど 少し過保護な気もするわ。私ばかりを優先にしていたら お婿さんを探すことも出来ないじゃない。私からしたら それが心配だわ。



「…あ!しまった!」


『どうかした?』



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