第7章 華の炎
”必ず”・・・なんて、約束は運命の上ではされない。
「キミと僕は結ばれる運命なんだよ。」
「残念だけど私は運命なんか信じないのよね!」
言い放った言葉に反応を示さないアーシャ。
流石のラーラもこれには動揺した。
人の心に突き刺さるラーラの言葉。
中将なだけあると思い顔が歪む。
「運命は決まっているんだよ。キミはすでに僕のモノなんだよ。」
「死んでもらうわ。…あなたにはね!!」
怒りで沸いた力で斬りかかる。
ザシュッ・・・
「イヤァァァァァァァ!!!」
「はははっ。キミの負けだよ、ラーラちゃん?」
ラーラの脇腹に翡翠の血が突き刺さった。
アーシャは翡翠の血を引き抜くと剣に付いた血を舐めた。
その行為に寒気が走る。
「痛ッ…アァ!!!」
「痛いのかい?楽にしてあげるよ…すぐにね。」
「やめっ…ッ___!!」
傷口を蹴られて声が掠れた。
熱い血がどくどくと流れるのが分かる。
そして喉元に翡翠の血を突きつけられた。
死を覚悟して目を瞑る。
(悔しい…こんな奴に負けるなんて……)
「私はッ!!まだやることが残っているのよ!!!!」
「キミに希望はない。じゃあね。」
剣が振り下ろされた。
それと同時に聞こえてきた声。
この出会いがラーラの人生を大きく揺るがした。
「火拳!!!」