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炎の月に架かる虹【ONE PIECE】

第4章 華の言葉


「着いた。」
「ここ?ここが本部だと言うの?」
「そうだが…何か不満でも?」
「別にないわよ。」


ラーラは船から飛び降りた。
可憐に着地を決めた。
サボも続く。


「お前さっきまで熱出してたんじゃ…」
「もうないから平気よ。」
「そうゆーもんだいじゃないだろ。」
「うるさいわね。私が平気って言ってんだから平気なのよ!」


強気なキリッとした顔でサボを見返した。
サボはドキッとした。
まるで琥珀の目に心を覗かれているような気がしたからだ。


「どこに行くの?」
「…」
「ねェ!」
「え、あ、あぁ。ドラゴンさんのとこに…」
「あっそ。」


ラーラはサボから目を離さなかった。
気に食わない。
自由放棄でまるで海賊みたいな性格。
ところどころに紳士的な面も見せる。
服装はどちらかというと貴族のようだった。


「何かついてるか?」
「あなた本当は何者?」
「どういう意味だ?」
「海賊みたいなのにときどき貴族みたいな振る舞いする。」
「あぁ…俺は……いや、あとで話すよ。」
「別にいい。知りたいわけじゃない。」


あなたに興味の微塵もないわ。
何の感情もない。
寧ろ恨んでいるべきなのかもしれないわ。
勝手に私をこんなとこまで連れてきたことを。
ラーラは琥珀の涙の柄に手を添えた。
必要とあらばすぐに剣を抜けるように。


「そんなに警戒しなくてもいいんだけど。」
「心構えの一つよ。私はまだあなたもあなたたち革命軍も信用してない。」
「固い女だ。」
「上等。」


守りの固いラーラ。
そう簡単に心を許すことは出来ない。
だから警戒心を張り詰めているのだ。
常に・・・。


「少しでも不自然な動きをとれば殺すからね。」
「だから警戒しすぎだっつーの!」
「当たり前でしょ。敵陣にいるようなものなんだから。」
「仲間なんだろ?」
「形だけ。認めてない。」


私は本当の仲間にはならないと思う。
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