第4章 華の言葉
「なー、まだ見つかんないのー?」
「すいませんエリィアーノ中将殿!!今必死に捜しております!!」
「アーシャ殿!!確認したところこの男が連れ去ったものと。」
一等兵が出したのはサボの写真。
アーシャはその写真を恨めしそうに見つめた。
「こいつは革命軍のNO.2じゃないか。」
「停泊していた船の船員が見たそうです。」
「マイハニーを連れ去るなんて許さないよぉ?」
「ではご指示を!」
「今手を出すことができると思うの?」
「ですが…。」
「チャンスを待てばいいんだよ。」
アーシャは余裕そうに微笑した。
やっとキミを手にできると思ったのに。
”また”連れ去られていくなんて・・・。
僕を楽しませすぎだよラーラちゃん。
「では続けて監視をいたします!」
「何かあったらすぐ知らせるんだよ?」
「アーシャ殿!!政府が招集を!」
「また?行くって伝えてよ!」
キミの元にもすぐ行くよ。
僕たちは結ばれる運命なのさ。
キミのことをキミ以上に知っているのは僕なんだから。
海軍中将エリィアーノ・アーシャ。
アーシャは政府の役人でもあった。
欲しい情報はすぐに手に入る。
知り尽くしていた。
リオ一族の秘密は”ある関わり”で知っていた。
「僕から逃げられると思ったら大間違いだよ・・・。」
暗闇に潜む影は勢力を高めていた。