第2章 左手
櫻「いいよねぇ、手作りって。なんかあったかみっていうかさ…」
松「イマドキあんまいないよね、こういうのくれる子」
相「翔ちゃんはさ、手袋じゃなくて、こういうのくれる子が、欲しいんでしょ?(笑)」
櫻「わかる?(笑)」
松「そういう、大和撫子っぽい?家庭的なタイプに弱いよね(笑)」
櫻「弱いね~」
大「え。ニノの彼女、そういうタイプなの?」
二「…」
ホントうるさいな、最後の一人。
ええ、違いますよ。全然。家事とかは普通にやってるから、まあまあ家庭的ではあるかもしれないけど。基本仕事バリバリな人だし?大和撫子は…むしろ正反対。
でも、だからこそ嬉しいんですよ。手作り物なんて本来やらないタイプの人だから。「そんな非効率的なこと!」って、仕事なら言いそうだし。でも、作ってくれた。こうして俺のために。それがどれほどのことか。
わかるかね、キミタチに。
相「柄とかなくてシンプルだけど…いい色だよね」
櫻「うん。ニノに似合ってる」
松「合わせやすいんじゃない?どういうコートにも」
大「でもコレ…ちょっとおっきくない?」
二「…」
黙れや、最後のヤツ!