第20章 >>18 運命の再会な件
「ちゃん、俺はここで帰るけど何かあったら…ここに連絡してね。」
おどおどとしている私に松川さんは1枚の小さな紙切れを差し出してそう言った。
受け取った紙に書かれているのは電話番号とLINEのID。
『えっ...帰るって...私...。』
「大丈夫だから。そろそろ来ると思うし......あ。」
ガシャンッ────
受付カウンターの後ろにある黒いカーテンが激しい音と共にふわりと揺れる。
リエーフさんはその音に驚き、激しく身体を跳ねさせた。
「じゃあ、またね。」
『ちょっ...松川さん...っ!』
ふふふと、何だか楽しそうに笑いながら松川さんはその場を立ち去る。
待ってと伸ばした手が届かない。
ガシャンッ────
再び音が鳴り響き、走る様な足音がこちらに近付いてくる。
そして次の瞬間、リエーフさんは受付カウンターから乗り出す体勢になり、苦しそうに小さく声を出した。
「俺まだ...っ...何もしてないっす...よ...。」
「!!」
リエーフさんの頭を受付カウンターに押し付け組敷くその人物は、紛れもなく。