第19章 >>17 集中ケアな件
「ぅっす!二口さん、俺っ...も!治療手伝いたいっす!」
「店番しとけって言っただろ?」
「ぅ...ぅっす...。」
とぼとぼと歩いていく若い男の子を見つつstaff onlyの文字が書かれたドアをくぐり、奥に入るとそこはまるで病院。
どうなってるのだろうか…。
「青根、レントゲン。」
先程と違い、二人は白衣を纏いいよいよ医師の様な姿になる。
『あの...あの...。』
「大丈夫、ちゃんと医師免許持ってるからコイツら。」
何が大丈夫なのか。
それから暫く様々な治療を受け、驚く程痛みはひいた。
鼻には大きなガーデを貼り付けられ、痛み止めの薬まで渡された。
「子豚みたいだね!でも折れては無いみたい、女の子は柔軟だからねぇ。」
何と失礼な人なんだろうか。
『二口...さん?と、青根さんは...医者なんですか??』
ここでようやく質問を問える程回復する。
松川さんは、そんな私を見て「あーあ...。」と目を逸らす。
何かいけない事を聞いちゃったんだろうか??
「気になる??一応医者だけど...裏の医者なの~♪だから、薬の成分とかはあんまり調べないでね??」
「闇医者...この街の正規では治療出来ない人達の為の...。」
「青根!馬鹿!!」
あー...お察し。
裏社会の人たちの、マザーテレサなのか。
「とりあえず治療終わったし、とっとと行くか。」
『どっ、どこへ?』
「んー、そうだね。ちゃんを匿う場所かな。」