第18章 >>16 心の屈折な件(描写注意)
頭が酷く重い感じがした。
視界もぼやけて、床が冷たい。
動かそうとした手が、足が動かない。
口の中に広がる鉄の味と、埃っぽい胸騒ぎのする空気。
ぼんやりと見える明かりは裸電球で、そこに誰かが居る。何人も。
話し声も聞こえるが、内容まではわからない。
何処だろうここは...あれ、私...。
月島さんと、赤葦さんは...?
『ッ...げほっげほっ...!』
口の中に入る、不衛生な空気が喉を刺激して噎せ返る。
口を押さえようにも手が動かない。
「あっれぇ〜?目覚めちゃったみたい。」
「いいじゃんいいじゃん、やりがいがあるじゃん。」
近付いてくる足音と人影、逃げれない恐怖に身体が強張る。
誰か、誰か。
「俺こいつに晒されて学校退学になったわ。」
「それお前の自業自得じゃね?未成年喫煙飲酒とか。」
「ぁあ?!笑うんじゃねぇーよ!」
ぐっと髪を引っ張られ、無理矢理顔を上げさせられた先に見えたのは。