第17章 >>15 社畜は家畜な件
「本当に女の子だね。」
「木兎さんには合わせたくないな。」
「顔は普通じゃない?」
「僕、結構タイプですよ。」
「えー?赤葦さんこんなのタイプなんですかぁ?」
「笑わないでよ、本気だから。ツッキー呼びするよ?」
「勘弁して下さい。」
パソコンの前に座り込み、呆然と二人の会話を聞いていた。
何か、映画を見ているようなそんな感じで。
その会話の中心に自分が居るのすら気付かない。
「で、さんにお願いが合って来ました。」
『ぅわあ...いきなり話振らないで...もう何か怖いわ。』
何とか平常心を保とうと、マウスの横に置いてある煙草に手をやる。
「赤葦京治です。梟鸚鵡の...あ、音楽関係の仕事してます。」
「月島蛍。煤鴉で王様とかに扱き使われてる可哀想な庶民です。」
ご丁寧に名刺を渡され目を通す。
赤葦さんは本当に真面目そうな、良い人の様だ。
それに比べ、月島さんはうん...。
同じ臭いがする。