第15章 >>13 制御出来ない件(及川side)
ぬぷっ────
狭くても、びしょ濡れのそこは簡単に俺を受け入れる。
を見ると、圧迫感やら何やらで吐きそうな顔をしながら気だるそうに天井を見つめていた。
酔い、快感、そして心の限界。
多分の意識は、何処か遠く遠く1番高い所にある。
「気持ちいいセックスの初体験は、天童でも牛若ちゃんでも無いね。」
「俺だね。」
に言ったはずの言葉なのに何故か俺に跳ね返って、それはそれでまた興奮する。
『ぁっ...はぁ...はぁ...んっ...。』
涎をだらしなく流すの腰を掴んで、正常位。
セックスの中で最も基本的な体位じゃないかな、これ。
「どうしよ、ゴムもして無いし。」
どうしようなんて思ってもない。
中に出すだけ。それだけ。
腰をがんがん振り続ける、ほんとびっくりする程気持ちいい。
カリの部分にザラザラとしたものが当たる。
そしてこの締め付け。
「初めて当たったよ、数の子天井。」
男を虜にするという名器。
まさにそれだった。
動く度に、今迄味わった事の無い快感が俺の全身を駆け巡る。
これを初めて喰ったミラクルボーイ君に嫉妬してしまいそうだ。
『んっ...ぁっ...ぁっ...。』
依然として、意識は高い所に居るようで何ともつまらない。
ベッド脇に脱ぎ捨てたコートを手繰り寄せ、ポケットからスマホを取り出す。
今の体位は正常位というよりAV正常位。
つまりは。