第15章 >>13 制御出来ない件(及川side)
「ねぇーってばー...あ...。」
まさかとは思ってたけど、そんな嘘のような事すら今、目にしているモノが真実だと悟った瞬間。
それはもう堪らなく滑稽で、愉快、痛快。
の耳元が不意に見えた。
マッキーが耳を撫でている時は気にも止めなかったのに、よくよく見てみるとそれは濃い紫色の鷲を象ったピアス。
それが何を意味しているのか、そんなのこの界隈で生きていたら嫌でもわかる。
牛島若利という男が、この女に惚れて、自分の物だとアピールしているのだ。
それで再び全てが繋がった。
嫌がらせだと思ってた、ウチにを連れてきた行為も、電話に出ない理由も。
「っ...ほんっと...。」
くそむかつく。
要は、ただ見せびらかしてはもう俺が貰いますーって見せつける為だけ。
それをわざわざ俺達にして来たのはきっと。
俺達が永遠の2番手と言われて居るからだろうか。
だとしたら、それはそれで。
「、どうなっても知らないよ?」
ああ、悪い癖だ。
こんな事したら、絶対にややこしくなって、店にも岩ちゃんにもみんなにも迷惑がかかる。
牛若ちゃんは、多分怒らないと思うけど建前上きっと、色々とけじめをつけさせられるに決まってる。
そこまでわかっているのに、危険だとわかっているのに。
何で俺はこんなに興奮して、自分のちんこがっちがちに勃起させて、の頬を撫でてるんだろうか。