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【HQ】ANARCHY【R18】

第15章 >>13 制御出来ない件(及川side)



普段なら及川さんだよーっとこれみよがしに自分をアピールしたいのだが、今日は真逆。
頼むから俺の客は現れるな、俺に気付くな、そう思いながら出来るだけ中道を通り目的の場所に向かう。
以前、牛若ちゃんの所にいる川西という男からキチィちゃん、の情報は受け取っていたので自宅もすぐわかった。
家のロックナンバーもわかった。
でも。

『...ん......。』

家に送り届けて、ベッドに運んだまでは良かった。
後は帰るだけだった。
なのに。

「ねぇ、ちゃん??」

帰ろうとした時の腕がするりと伸びてきて、俺のコートの裾を掴んできた。
何ですかこの可愛い生き物。
むかつく。

「離してよー、及川さん帰れないでしょー?」

その腕を振り払おうと力を込めてみるも、なかなか上手くは行かない。
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