第11章 >>9 ただただ痛い件
『強引についてき…ひぁっ?!』
音もなく、ブラジャーのホックを外される。
左手は依然として腰をがっちりと抱いており、右手は遊ぶように身体を弄る。
「そうだよォ〜、強引についてきたんだよ。」
突然離され、壁に手をつける様言われる。
恐る恐る壁に両手をついて、後ろを見ると、そこにはガチャガチャとベルトを緩める彼の姿。
『何してんの…?』
「あれ?敬語辞めちゃったの??」
へらへら笑いながら、それでいて興奮しているのか、見事に勃起した自身を、カラフルでポップな可愛らしい柄のパンツから取り出した。
「あ、そのまま。指持って帰られたく無いデショ?」
動くなと言わんばかりの脅し。
それでも、先程のタクシーでの一連を見た僕からすればとんでもない恐怖で、動けない。
「いい子いい子。」
ジャージをずらされ、ひんやりとした空気が股の間を通り抜ける。
「あれー?あれあれー??マンスジに沿って、えっちい水たまり作っちゃって……。」
羞恥心が、ぞわりぞわりと顔に集中する。
その筋を沿うように、彼の自身が添えられる。
『やっ…やめて…っ…!』
ほんの数秒。何秒かだけ。
一瞬だけ動きが止まり下着を少しずらされた、刹那。
激しい痛みが自分の恥部から全身を包み込む。
『ぃっ…あああああああ!』
喉を掻っ切る様な悲鳴が自分から出た。
今迄異性と付き合った事も無い。
たまにするキスは酔った勢い。
でも、身体の関係なんて持った事が無い。
使われた事が無い穴が、ぎちぎちと無理矢理拡げられる激痛。
途端にぼろぼろと溢れ出る涙と嗚咽。