第7章 大好きなともだち【日向ヒナタ】
それから私は、リエちゃんと一緒にいる時間が多くなった。
リエちゃんといると楽しくて仕方なかった。
私達は色んな話をして、少しずつお互いのことを知っていった。
リエちゃんがうちはくんのお家でお世話になっていると聞いたときは、驚いたというよりも納得という感じで。
リエちゃんとうちはくんが話しているところを見たとき、いつも無口なうちはくんが、なんだかとても楽しそうに見えて、リエちゃんもとてもリラックスしているように感じたから。
そのことを聞いてから、リエちゃんの話の中にうちはくんの名前が増えた。
彼のことを話すリエちゃんはとても嬉しそうで、活き活きしていた。
きっと自覚はないんだろうけど、リエちゃんはうちはくんのことが好きなんだろうな、と思ったのを覚えている。
しばらくして、リエちゃんが続けてアカデミーを休んだことがあった。
あれは、そう…うちはくんの一族が亡くなったときのことだった。
「サスケとね、二人で暮らすことにしたの。お家は変わってないから、遊びに来たときにサスケに会ってもビックリしないでね」
そう言うリエちゃんの笑顔は、誰が見てもわかるくらい沈んでいた。
イタチさんという、うちはくんのお兄さんの話もよく聞いていたから、その人がいなくなってしまってショックなんだろうなって思ったけど、それでもリエちゃんは私に心配かけないように笑顔をつくっていた。
辛くないわけないのに、リエちゃんはいつでも笑っていた。
どんなに苦しくても辛くても、嫌な顔ひとつ見せない前向きなリエちゃんに、私は憧れていた。
リエちゃんのようになりたいと、思っていた。