第1章 これからも、ずっと【イタチ&サスケ】
うーん、サスケの機嫌をなおすにはどうしたらいいかな?
そもそもサスケがムッとしだしたのがミカンの件からだから、解決策もミカンにあるのかも。
綺麗に剥いたミカンをサスケにくれたのはイタチの優しさだよってわかってくれれば…
そう思って、とりあえず私もミカンを剥いてみる。
イタチがしてくれたみたいに、丁寧に白い部分まで取って
ミカンを一房、サスケの口元まで持っていった。
「サスケ。はい、あーん」
「な!な、何だよいきなり!」
失敗だったかな、また怒らせちゃったみたい。
そんなに顔真っ赤にしてまで怒らなくてもいいのになぁ。
「サスケもミカン、好きでしょ?」
「だっ…だからって…あ、あーんはないだろ。…オレもうガキじゃないんだぜ!」
やっぱり子供扱いが嫌だったんだね。
…でも私もサスケもまだ子供だよ?アカデミーにも入れる年齢じゃないし。
でもこれ言ったらまた怒っちゃうから、黙ってよう。
「うん、でもサスケの為に剥いたから、サスケに食べてもらいたかったんだ。イタチだって、サスケにすぐに美味しいミカンを食べてほしかっただけだよ。
私もイタチも、サスケのことが大好きなだけ。子供扱いしてるわけじゃないよ」
本当だよサスケ。
私はサスケが大好き。
イタチもサスケが大好き。
サスケも、イタチのこと大好きでしょう?
だからあんまり怒らないで。
そう気持ちを込めて、私は笑顔でサスケにそう言った。