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そしてこの道が続いたら【Mr.FULLSWING】

第3章 野球部仲良し1年組


「○○ちゃんも犬飼さんとお話出来てますね。」
「よかったー。僕達の努力も報われそうだね!」
まさか2週間もかかるとは思っていなかった面々は安堵のため息をつく。
もうこれは飲みに行くか、なんて親父臭い発言まで飛び交う中。
「しっかしよー。××も女子なんだなー。」
「猿野君!失礼っすよ!」
一同の非難の視線が猿野に注がれた。
「だ、だってよ。いつもはもっとガサツなくせに、コゲ犬の前でだけあんな顔するんだぜ?」
その言葉に一同の視線が再び前方のカップルに向けられた。

普段は大口開けて笑っている○○からは想像がつかないくらい、たおやかで、女らしくて。
頬を上気させて犬飼を見つめている○○の表情は、たとえ女性であってもドキッとするものがあった。
「まぁ、確かにそうだけどよ。」
「恋する女の子はみんなああなるんですよ。」
「猿野の前では誰もああならないかも・・・。」
女性陣の言葉、というか猫湖の言葉にずーんと肩を落とす猿野。
「そんなに落ち込まないでください。猿野さんの前では私だって・・・。」
「えっ・・・凪さん・・・。」
一瞬立ち止まり見つめ合う鳥居と猿野。
「あーはいはい!2人の世界に入らないでよー!」
「もうすぐ駅っすよ!」
「あとは××さんが犬飼君に告白するのみですね!」
猿野は司馬に、凪は清熊に引きずられるように、メンバーは今度こそ2人に視線を向けるのだった。
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