第3章 これは・・・
ニャーと、猫の声がする。
「あ、猫。」
「・・・なに、猫好きなの?」
「いや、別に。猫がいると思っただけス。」
「なんだ。」
なんだこの紫の人。暗過ぎんだろ。
「悪いなまつふぃーぬ、一松は照れ屋なんだ。」
「口塞ぐぞクソ松。」
ええー、この人いきなりカラ松の胸倉掴んだよ。つか、カラ松のおっさんはナチュラルに呼び捨てにしてくれたな。
「おいおい、まつふぃーぬちゃんがびっくりするだろ?」
「おそ松兄さんの言う通りだよ。一松兄さん、気持ちは分かるけど落ち着いて。」
ってかさ、名前覚えられないんだけど。全員に松が付くことは分かったけど・・・カラ松と、ぶつかった十四松さんは分かるな。あと、一松さんはインパクトでかくて覚えた。
「まつふぃーぬちゃん、もう暗いから家まで送るよ。お家どこかな?」
このオタク兄ちゃんは何松さんだっけ。さっきも送るって言ってくれたよな。
「あー、自分一人で大丈夫ス。」
「ホエホエ、一人では危ないダス。今日は好意に甘えておくのがいいダスよ。」
このおじさんに言われると、なんか和んで反抗する気が失せる。
「・・・じゃあ、お言葉に甘えて、お願いします。」
「よし!じゃあまつふぃーぬちゃんを送るぞ!」
あんまり帰りたくないんだけどな。
「まつふぃーぬ、顔色悪いぜ?大丈夫か?」
「大丈夫ス。」
「帰りたくないんじゃない。」
おっと、一松さん核心突いてきたー。てか、なんで分かったー。
「ねえ皆、家で晩ごはん食べてってもらおうよ!」
「お、いいねトド松!」
「フッ、グッドな提案だぜ兄弟。」
家には帰りたくないが、あんたらの家に行く気もないぜ。
「ちょっと、勝手に決めんなよ。まつふぃーぬちゃんの都合もあるだろ。」
ナイスだオタク兄ちゃん!
「なんだよチョロ松ー、なんで自分だけまつふぃーぬちゃん理解してますって顔してんだよ。」
オタク兄ちゃんはチョロ松さんか。覚えとこう。
「まつふぃーぬちゃんはどうしたい?」
女みたいなのがアヒル口で聞いてくる。その口やめてくれ。