第3章 これは・・・
「ホエー、あまりショックが続くといけないダス。一度、皆は部屋を出るダス。」
「はーい。」
六つ子達は大人しく従う。
「気付け薬を持ってきてほしいダス。」
メイドが薬を持ってくる。
デカパン博士が瓶の蓋を取り、まつふぃーぬの顔に近付けて、匂いをかがせる。
「!?」
「ホエホエ、気付いたダスか?」
「あの・・・」
なんだこの人。白衣の下、パンツ一丁だ。
「どこか痛い所は無いダスか?」
「あ・・・所々、痛いっス。でも、大丈夫ス。」
「良かったヨーン。」
やべぇ、よく見りゃこのメイドさん男だ。ってか、顔が横に長過ぎだろ。まぁ、人の顔をあれこれ言うのはいけないな・・・
「えっと、ここ、どこっスか?」
「ホエホエ、私の研究所ダス。」
「あの、なんか手当してもらったみたいで、すいません。」
「いいんダスよ!」
格好はやばいが、いい人っぽい。人は見た目じゃねえな。
「おーい、デカパン博士!女の子大丈夫ー?」
部屋の外が騒がしい。
「もう大丈夫ダス。入ってきていいダスよ。」
「わー!良かったー!」
どやどやと入ってくる男達。
あー・・・自分が失神した理由、思い出してきた。
「こんにちは。俺は松野おそ松。改めて、俺の兄弟がごめんね。」
「こんにちは!十四松です!本当にごめんなさい!!」
そっか、私この人とぶつかったんだ。
「あ、そんな謝んなくていいっス。私も不注意だったんで。」
「そっか、ありがとう!」
おお、この十四松って人、言葉をそのまま受け取るな。もうちょっと謝罪があるかと思ったよ。
「フッ、一時はどうなることかと心配したぜ。」
「ねえねえ、君、カラ松兄さんとは知り合いなんだってね。僕はトド松。カラ松兄さんよりも君と仲良くなりたいな♡君の名前、教えて?」
・・・こういう女みたいな男、苦手。でも、ここは名乗るのが礼儀か。
「まつふぃーぬっス。」
「まつふぃーぬちゃんかー、可愛い名前だね♡」
黙ってくんないか。
「まつふぃーぬちゃん、カラ松にも変なことされてない?僕はチョロ松、兄弟の中では一番の常識人だよ。」
「あー、されてないっス。あざす。」