第7章 日曜日 午前10時
片付けを終え、一松さんと階段を上がる。
一松さんが視線を少しだけこちらに向け、「ちょっと急だから、気を付けて。」と言ってくれた。
「あ、はい。あざっす。」
男の部屋なんて初めて入るな、どんな部屋なんだと頭の中で色々考える。
「まつふぃーぬちゃん待ってたよー!」
おそ松さんが笑顔で迎えてくれる。
「まつふぃーぬちゃん、片付けさせちゃってごめんね。ありがとう。」
「まつふぃーぬちゃん、ありがとう!」
「一松もありがとな。うぉっ?!」
なぜかカラ松さんは一松さんに胸倉を掴まれる。
「え?」と、隣に立つおそ松さんに顔を向けると、
「カラ松にいじられた時の一松はやばい。」と、一言返ってきた。
この二人は・・・何があったんだ?
「トランプしよー!」
十四松さんが無邪気に言う。
「まつふぃーぬちゃん、ポーカー分かる?」
「あんまやった事なくて。」
「そっか、だったら初めは誰かと組んだ方がいいね。」
「じゃあ、今度こそ俺!まつふぃーぬちゃん、俺と組もう!」
「おそ松兄さん、ちゃんと教えられる?」
確かに。おそ松さんは「フィーリングでオッケー!」みたいな、よく分からない教え方をしそうだ。
「あの、初めはチョロ松さんかトッティさんと組んでいいすか。おそ松さんとは2回目に組みたいス。」
「えー!そうなの?」
「兄貴、ガールの言うことは聞いてやれよ。それに、お楽しみは後に取っといた方がいいだろ?」
「そうだよ、おそ松兄さん。カラ松兄さんなんか名前すら呼んでもらえなかったんだから。」
カラ松さんは「うっ」と悲しそうな表情をする。
ごめんカラ松さん。忘れてた。ワリーワリー。