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🌸淡い恋心🌺季節🍁イベント❄️

第4章 クリスマスor正月【岳人/長太郎/跡部】




「悠鬼の奴遅いな?」

「女の子は支度に時間が掛かるもんやで、岳人」

「随分前に家を出たって言ってたのに」

「悠鬼ちゃん…凄い綺麗になってるんだろうなぁ~」

「……っ……」

「長太郎、大丈夫か?」

「だ、大丈夫です!受け取って貰わないとっ……」

「俺が先に渡すんだかんな!!」

「俺も負けません!」

「俺の……一番に受け取って欲しいC~」

(既に跡部から貰っとるの知らんな……あれは……)



『岳ちゃーん!』

「おっ、来た!……悠鬼っ……」

「あれ、悠鬼か?」

「……せ、先輩っ?……」

パーティーホールの出入り口で立っていた岳ちゃん達を見付けた私は、一番に目に入った岳ちゃんに手を振って声を掛けながら小走りに近付く。

皆して私を見ると驚いた顔をするから、私は眉を八の字に下げて不安気な表情をする。

『やっぱり変?似合わない?』

「あっ……えっと……」

「大丈夫、ちゃんと似合ってる」

「悠鬼ちゃん綺麗だC~」

「一瞬誰だか分からへんかったで?ホンマに綺麗やで」

『ありがとう~!』

「……っ……せ、先輩……」

『ちょ、長ちゃん!?』

「長太郎!?」

長ちゃんは私を見た瞬間、お顔を真っ赤かにしてパタンっと倒れてしまった。
私も亮ちゃんも訳が分からず、気絶してる長ちゃんをただただ心配していた。

(フッ……こんなん見たら堪らんな……彼奴の反応見るんも楽しみやで)



中に入って岳ちゃん達と暫く談笑していると、奥から景ちゃんが出て来る。
今更驚かないけど、やっぱりこの中で一番目立った格好をして高い所から私達を見下ろしている。

本当、私が後ろに居たら背中を押して下に落としてやりたいよッ……

でも実際に私と景ちゃんの距離は神社やお寺にある様なとても長い長い階段で、どんなに私が綺麗に着飾っても縮まる事はないんだろうなって、階段の上から見下ろしている景ちゃんを茫然と見ながら、凄く居た堪れない気持ちでいっぱいになる。

「お前等、今日は俺様の城に良く来たな。この間言った様に男は青い薔薇を渡してダンスの相手を見付けろ……そして今宵のパーティーを存分に楽しめ!」

「キャー!跡部様!」

「私に下さーい!」

「いいえ!是非私に!」
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