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🌸淡い恋心🌺季節🍁イベント❄️

第1章 バレンタインデー【ブン太/跡部/岳人】



悠鬼はまだ言い分がある見たいで、俺の言葉に素直に首を縦に振らない。
困った様に言葉を探す悠鬼をグイッと引き寄せると、俺の膝の上に座らせる。

『ぶ、ブン太!?』

「他の奴のはあるのに、俺の名前は見当たらなかったなぁ?」

『ブン太のは今から別で作るのっ……ハート型のチョコケーキ!』

膝の上に乗った悠鬼は、恥ずかしそうに顔を真っ赤に染める。
至近距離で意地悪に問い掛けると、慌てて俺に材料や道具を見せ始める。
その姿が可愛くて俺は彼女の火照った頬にキスを落とす。

『……っ……ブン太ッ』

「お前は俺のだけ作れば良いんだよ、悠鬼の本命は俺だろい?」

『そうだけど……』

「言っとくけど、悠鬼が何回作ってもお前が作った物は、全部俺が食うからな。誰にやる物でも……」

『!?……ブン太、ヤキモチ妬いてるの?』

悠鬼は自分の頬を押さえながら、そっと小さく聞いて来る。
その発言に俺は不服そうな顔を見せ、彼女の額にデコピンを喰らわせる。


「彼女になったからって自惚れるなよ、こんなんで俺が妬く訳ねぇだろい?……俺を妬かせたいなら、飽きさせないようにしろよ悠鬼」

『……っ……うん、ブン太……大好き!』

「知ってる……お前は俺から離れられねぇんだからな」

悠鬼から甘い口付けを貰った俺。



俺が妬いてたなんて、格好悪くて言える訳ないだろい?
いつも俺にだけ向けられる愛情が、バレンタインデーだからって他の男に向けられたら面白くねぇだろ。

例え義理でもだ……

お前は俺だけ見てればそれで良い。
お前の目に映るのは、いつだって俺一人だ。

良いな?

悠鬼の手作りの愛、全部受け止めてやるよ。



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