第5章 Additional happiness……?(黄瀬涼太)
使い慣れたベッドは軋むことなく私たちを受け入れた。
器用な指はワンピースのボタンを次々と外し、あっという間に肌が曝されていく。
「あっ、あのっ、涼太」
「んー?」
「待って、先にもう一回、ちゃんと言いたくて」
「何をっスか?」
微笑みながらそう聞き返してくれるも、涼太の手の動きは止まらない。
卒乳後、すっかり萎れてしまった貧乳が露わになってしまい、泣きそうな程に恥ずかしい。
でも、ちゃんともう一度伝えたくて。
「涼太……お誕生日、おめでとう」
涼太は、細くしていた瞳を丸くしてから、また微笑んだ。
「ありがと。今年もお祝いして貰えて嬉しいっスよ」
「そんな……もっとちゃんとお祝いしたいのに、ごめんなさい」
なかなか上達しない料理の腕に、贈り物のセンスまでもがないのが残念すぎる。
今年は涼太の好きなブランドのシャツにしたけれど、良かったかな……彼は優しいから、とっても喜んでくれたけれど……。
「何言ってんスか、十分だって。……お」
「ん、あっ」
弱い先端部分に触れられて、思わず声が出てしまう。
同時に、ショーツの中に侵入してきた指が、入り口を撫でた。
「メチャクチャ濡れてる」
「あ……っ、だっ、て……ああぁ」
抵抗なく受け入れた涼太の指が、弱いところを擦ってくる。
同時に胸の先端を舌で愛撫されて、腰が浮く程気持ちいい。
「んー、イイ感じにうねってるっスね……」
「あっ、あっ、ん」
「みわんナカ、気持ちよさそ」
僅かな理性が、どろどろと溶けて出ていってしまう。
残るのは涼太の指の感覚と、愛しいと思う気持ちだけ。
私も……したい。
涼太に、触れたい。
「涼太……」
彼に触れた手で、察してくれた。
辿々しい愛撫にも、優しい涼太は応えてくれようとする。
口に含むと、舌が痺れるような苦味……彼がちゃんと興奮してくれている証拠。
嬉しい……大好き。
もっと気持ち良くなって貰えるように、必死で舌と唇を動かした。