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【黒バス:R18】with gratitude

第3章 Sweets in the rain(紫原敦)


「え、どうして」

彼にもお返しを……と思ったのに、触れようとした途端、いーから、とアッサリ拒否されてしまった。

……もしかしたら、彼女以外にはされたくない、とかあるのかな。
ちょっと潔癖だったりして……

「っひゃあ!?」

なんて勝手な想像を巡らせていると、敦は突然下半身に顔をうずめてきた。

熱い息がかかって……絶頂を迎えたばかりの秘部をこんなに近くで見られてるなんて。

「ちょっと……なに、なに」

元彼は、そんな事しなかった。
元々、彼は無駄な事が嫌いだったし、舐めたりしない事もなかったけれど……ごくたまに、挿入するために仕方なく、といった感じだったもの。

敦が、どういうつもりでこうしてるのか分からない。

何をされるでもなく、ただ見られている、この状況が堪らなく恥ずかしい。
身体を起こして彼の様子を窺おうとした瞬間……秘部を走る生温かい刺激に、腰が躍る。

「っあ……っ、あっ」

一見面倒臭がりのように見える彼が、こんなに丁寧にしてくれるなんて……そんなに女に飢えるようなタイプにも見えない。

きっと、気まぐれなタイプなんだ。
あまり深く考えるのはやめよう。
……さっきから、自分を守る為の言い訳でいっぱいだ。

朝になって、この関係が終わった時に辛くならないよう、必死で予防線を張ってる。

私のこれも、ただの性欲だ。
恋とか愛とかじゃない、本能的なもの。
野生動物のように、湧き上がる欲を抑えもせずに交尾する。

いいじゃないか、誰に非難される謂れもない。

今だけ、今だけは。

「敦……もう、大丈夫、だから……」

彼と繋がっていたい。
敦も、そんな私の気持ちを汲み取ってくれたのか、こくりと頷いてくれた。



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