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【黒バス:R18】with gratitude

第2章 unconfident(氷室辰也)


「入ったよ、みわ……」

「っう……」

入って来た瞬間は、メリメリと狭い所が無理矢理開かれる感覚に痛みを覚えたけれど、思っていたよりもずっと痛くない。

痛みよりも勝る圧迫感に、どうしたらいいのか分からなくなる。

「みわ、痛くない?」

「んっ……大丈夫、っ」

痛くない。
でも……熱い。

彼は、まるで生き物みたいに、私の中を抉り取っていく。

「やっ、あ、あっ」

何、これ。
感じた事ない、こんなの。
私の中に、氷室さんが、入ってる。

「ん、ん、ひむろさ、ん」

「みわ、名前で呼んで」

「なま、え……?」

名前。
一度も、呼んだ事がない。

「名前だよ、俺の名前、分かる?」

彼の、名前。
思い浮かべると、頭の中がその名前でいっぱいになる。

大好きな名前。

「たつ、や」

「っ……思ったより、クるな」

グッと深くなる挿入と、少しずつ速くなる律動。

「あっ、辰也、たつやぁ」

「辛く……ない?」

漫画に書いてあるよりも、異物感が凄い。
でもそれが、彼と繋がっているという、実感。

「……ん、だいじょ、ぶ」

彼の動きに合わせて、呼吸が乱れていく。
快感というものにはまだ程遠いけれど、彼とひとつになれているという事実が、こころから身体まで浸み出していく。

「あ……ん、ンっ、あ……ッ!」

「ごめん、ね、みわ……初めてじゃ、中で感じるのは難しそうだね……」

言われている意味が分からなくて、ただただ身を任せていると、辰也はまた、私の弱い核を弄りだした。

「ひ、やぁ!」

もう、一度イッてしまったそこは、赤く充血して敏感になってしまっているはず。

少しの刺激でも腰が浮くほど気持ちが良くて、彼のモノを出し入れされながら弄られると、身体のどこにも力が入らないまま、ただただ喘ぐしか出来なくなった。

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