第2章 unconfident(氷室辰也)
「あ……ア、っ、ぁ……!」
「みわ……」
ヒヤリ、左手の薬指に冷たい感覚。
それが何かを確認する余裕なんてないまま、辰也の指でどんどんと高みに昇り詰めていく。
快感の起点が弄られている陰核なのか、彼自身を感じているナカなのか、あやふやになってくる。
とにかく、気持ちいい。
気持ち良すぎて、もう何も考えられない。
「や、あ、ぁ、たつや、ァ、あ」
「みわ……」
ふたりに訪れた最高の快楽と共に耳許で囁かれた言葉は、愛と未来への誓い。
左手の薬指の指輪と共に、私にくれたもの。
それは、自信。
背中を丸めて歩くんじゃなくて、これからは胸を張って歩こう。
私を好きと言ってくれる辰也が恥ずかしくないように。
自分自身を、もっと好きになれるように。
さあ、いこう。
この瞬間から、新しい私だ。
Happy Happy Birthday♡