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【黒バス:R18】with gratitude

第2章 unconfident(氷室辰也)


「みわ、……」

「ん……?」

彼の声が遠くに聞こえて、返事もままならないでいると、突然、何かが私の中に入ってきた。

「っ、あ!?」

擦れるような僅かな違和感に、身を捩る。
痛くて我慢出来ないとかじゃなくて、本能での行動だった。

「少し、慣らすね」

「んっ、ん」

指、だ。
氷室さんの指が、私の中に……
もう、頭の中はパニック寸前。

くちゅくちゅと耳に響く音と、ジワジワ遠く感じる快感に、彼が言ったのは"鳴らす"ではなく"慣らす"なんだと気が付いた時には、随分と時間が経っていた。

つまり、次は……
ゴクリ、喉が鳴るのが自分でも分かる。

私ばっかり気持ち良くして貰って……彼はずっと我慢していた筈。
辛くないんだろうか?

「氷室さん、あっ、だい、じょうぶ……?」

「……みわ、ごめんね。挿れて……いいかな」

見上げると、彼らしからぬ余裕のない表情。
頬を伝う汗が、艶めかしい。

彼にこの顔をさせているのは私なんだという、感じた事のない優越感に、震えるほどの喜びを感じていた。

もっと、彼を感じたい。


ひとつに、なりたい。


「う……ん」

その返事を聞いてすぐに、彼は唇にひとつキスを落とすと、ゴソゴソと準備を始める。
視界に入ってきたものの大きさに、一瞬頭が真っ白になった。

「待っ……やっぱり、そんなの、入らな……ッ」

「ごめん、こんな可愛いみわを見てたら、もう我慢出来そうにないよ……力抜いて……みわ」

「……ん! 痛っ……」

グリ、と押し進められた腰は、熱い楔を少しずつ私の中へと沈めていく。

「あ、あぁ……っ」

肌が総毛立つ程の感覚。
これが、彼を受け入れる感覚。

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