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【黒バス:R18】with gratitude

第9章 Some things never change(黄瀬涼太)


「みわ、お疲れサマ」

「あっ、涼太、おかえりなさい」

覗き込んで来た涼太にそう返してから振り返ると、ダイニングテーブルに仕事用のノートパソコンが出してあるのが見える。
メールチェックをしていたんだろうか。

「おっぱい飲んでる姿って、ホントめっちゃくちゃ可愛くて癒されるっスわ……」

「ふふ。ね、可愛いよねえ」

最近は飲みながら寝ちゃう事も多くて、母子の束の間の癒しの時間だ。

「体調は大丈夫なんスか? なんかすげー勢いで吸われてるっスけど……」

「うん、大丈夫だよ。ちょっと貧血なくらいで」

「母乳は血から作られてんスもんね……鉄分取んないと」

娘は少し飲んだらまた寝てしまった。
昨晩ずっと眠れずにいた反動かもしれない。

「みわ、朝もなんも食べてないんじゃないスか? パスタ作っちゃったんスけど食べれる?」

「えっ、ありがとう! ……ごめんね、準備して貰っちゃって。うっかり寝ちゃって」

「いいっスよ、すぐ食べれるようにしてあるから、食べたら寝てな」

「もう大丈夫。寝すぎってくらい寝たよ……わっ、わ、すごい、美味しそう!」

テーブルの上には、美味しそうなほうれん草とサーモンのパスタが。サラダにスープまで添えてある。

かたや私はボサボサの髪に化粧もしていない顔。
絶対寝不足が顔に出てるだろうし、草臥れた姿を見て幻滅しないだろうか。

こんな風に夫に対して思うのは、非常に珍しい事なのだと知った。主にママさん友達からの情報だけれども。

うちは、会える時間が極端に少ないからそんな風に思うのかなあ?

結婚前と後、出産前と後でも涼太との関係はさほど変わらない。
強いて言えば、恋人同士にプラスして、育児の戦友みたいな感覚も出来たかな……一言では言い表せない。

でも、昔も今もずっとドキドキするし、ずっと大好き。
色々な意見があるけれど、これが偽りのない私の気持ちだから、誰に何を言われてもあんまり気にならない。

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