第3章 第一章
国親side
ー-やっぱり鬼の目を持った姫ね
ー-あんなの産まれなきゃよかった。
今日もやっぱり言われてる
俺が近づくと止めるが丸聞こえだ。
恐らく弥三郎も気づいているのだろう。
自分の目と髪の色のせいで、姫若子といわれる容姿、そして、子供っぽくない態度などで皆から疎外されていると。
少なくとも弥三郎を姫にしたのは、魔除けだなんだと言って重臣達が意見した事だ。
そのせいで、弥三郎には、長曾我部の跡継ぎというだけでなく、気味が悪いということで、軍内からの刺客もくる。
まぁ、俺の忍が粗方片付けてはいるが。
そんなとき、ある男から文が来た。
ー―そう、俺の同盟相手であり、好敵手であり、友であり、腐れ縁であるあの男から……。