第3章 第一章
「…いい加減にしろっっ!」
あの後、私を空気にして二人が闘っていたので、ついに怒鳴ってしまった私。
「貴様はだれぞ。町娘が何故斯様な所に居る。さっさと立ち去らぬか。」
「まて、弘元。こいつが俺の子だ!」
「貴様の子供は男子(おのご)では無かったか?」
「男だ。でも、女装してんだよ。な、弥三郎?(弘元察しろ~)」
「はい。…毛利殿、改めてよろしくお願いします。」
「貴様はどっかの阿呆親と違い礼儀正しい様だな。こいつなら松寿丸とも仲良く出来そうだな。」
『松寿丸殿は…気難しいんですか?』
いや、だいたい予想つくよ。
「あぁ。我より気難しい。我で無理な国親などには打ち解けるなど、永劫不可能よ。」
「んだとッ!」
『否定できませんよ父上。』
と私が言うとガーンという効果音がつきそうな感じで、顔がムンクの叫びだった。