第127章 芸事に家柄は関係ない。
ミニコンサート開場の舞台裏。
音楽イベントという事で、この場には有名プロデューサーも足を運んでいた。
「つんぽさん!」
“つんぽ”、こと河上万斉。一部の関係者はその顔を知っている。万斉の姿を見付けて声を掛けた運営スタッフだったが、一緒にいるはずのアーティストの姿がない事に首を傾げる。
「…あれ?お通ちゃんは?」
河上「すまぬがお通殿は体調を崩して欠席でござる。」
「ええぇぇぇ!?お通ちゃんもォ!?体調不良多すぎだろォォォ!!」
こちらもまた大きく崩折れて頭を抱える。だがその発言には気になるものがあり、万斉は思わず聞き返した。
河上「“も”?」
「ええ。最初の箏奏者も急遽欠席で…。」
そこまで話したところで、別のスタッフが話に割って入った。
「ああ、それなら代役が見付かったって。」
「ホントか!?」
「今こっちに来るよ。」
それから数分経たないうちに、その場に葵咲が訪れる。
河上「!?」
(河上:あの女は…。)
万斉は葵咲の事を知っていた。真選組の女隊士であり、高杉の幼馴染。勿論、葵咲も万斉の顔を知っている。ここで鉢合わせるわけにはいかない。万斉はスッと木の陰に隠れた。
「あれ?つんぽさん??何処行ったんだ?」
「まぁお通ちゃんいないし、とりあえず後で良いよ。それより、お通ちゃんの穴埋めはどうする?」
「ひとつ前の出番のGKB48に頼んでみましょうか。」
そうしてお通ちゃんの穴埋めはGKB48が多めに曲を披露する事で着地した。